━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━vol.00111━2010.8.11━━
■間違いだらけの資格取得術 ~メルマガ編~□    
◇第111号「コンサルタントの資格活用法2」◇
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■毎日、暑い日が続いています。

残暑がもっとも厳しい季節です。

 皆様、いかがお過ごしでしょうか。

 資格コンサルタントの末木紳也です。


■商業コンサルタントになる前、私は物を売ると言う仕事しか経験していません

 でした。ですから商業コンサルの仕事はエキサイティングかつ遣り甲斐ある

 仕事に映りました。

 商業コンサル時代に私が担当した案件(プロジェクト)はざっと十数件も

 あったのですが、そのうち実際にショッピングセンターになったのはわずか

 3件だけでした。それでも自分が担当した案件がちゃんとした形になったのは

 当時はとても嬉しく、今考えても自分の分身のようにも感じます。

 北陸地方や上越地方には私の手掛けたSCが今でもあるのです。


■商業コンサルタントの仕事の醍醐味は、単に物を売るとかカネを貸すとかでは

 なく、仕事の対価をきちんと実績として残せることだと思います。 

 ただ、私にとって仕事はたいへん有意義で面白かったのですが、反面、会社の

 待遇は酷いものでした。

 コンサルであれば一人で複数の案件を抱えるのは常識ですが、私の場合、上の

 人間がいませんでした。上役がいないと言えば語弊がありますが正式に言えば、
 
 担当がたった一人だということです。私のすぐ上は当時、常務や専務でした。


■私の会社は元々、国(経済産業省)が出資して作ったコンサル会社でしたので、

 役員や社員などは寄せ集めで、ほとんど出向者や天下りでプロパーの社員は

 常時5、6名程度しかいませんでした。

 ですから、おかしなことにあるプロジェクトを担当させられてしまうと即、

 最高責任者にもされてしまうのです。これは今思い出してもハードな仕打ち

 でした。

 万が一、何かトラブルがあっても上の人間はいないし、頼れないので一人で

 解決しなければなりません。さらに悪いことに、上の人間の不手際の尻拭い

 などということも結構あったのです。


■でも、こういう仕事をしているとしばし、生きた知恵が付くのも事実です。

 人間、窮地に立てばありとあらゆる知恵を絞って問題を解決しようします。

 私には幸いなことに、社外には聞けば教えてくれる人たちがたくさんいました。

 国の官僚、県庁などの自治体職員、政府系金融機関、量販店の開発部、ゼネ

 コン、設計業者、内装業者等にはお世話になりました。

 今、思い出しても彼らの力添えがなければ、たった一つのSCすらできな

 かったと思っています。

 ただ、再三繰り返して言っていますが、資格さえあればだコンサルタント業が

 できる訳ではありません。あくまで実務と資格で得た知識・ロジックは違います。


■一例を挙げると、私が当時、手掛けたショッピングセンターでは大店法という

 法律がまだ存続していて、出店の申請があると審査会で必ず売場面積の削減を

 求められていた時代でした。

 極端な場合は3割、4割は当たり前で、5割カットとかもフツーにありでした。

 ところが当時、我が社が推進する商業集積法という街づくり法をその上に

 被せると、面積は1平方メートルすらもカットされないんですね。

 こんなことは当時、どんな教科書(教科書はないか)専門書にも書いてありま

 せんでした。

 ただ、これを偶然、発見した時は私は小躍りしたいほど喜びましたね。


■法律を少し勉強した人ならわかると思いますが、一般法とはその分野に対して

 一般的に適用される法であり、特別法がない限りその法律が適用されます。

 しかし、特別法があれば一般法に優先する。一般法と特別法とで法が異なった

 規律を定めている場合、特別法の適用を受ける事象は一般法の規律が排除され、

 特別法の規律が適用されるのです。

 つまり、簡単に言えば大型店を出店する際、商業集積法は特別法であり、大店

 法は一般法に当ります。当然、商業集積法が優先されるので、売場面積の

 カットは食らわないということなんです。


■大手量販店にしてみれば、新規出店する際、街づくり法でもある商業集積法を

 使えば、出店したい売場面積をノーカットで丸々出せるので、非常に好都合

 なことだったのです。

 でも、どんなノウハウもたまたま発見することって結構、あると思いません?

「自分のイメージどおりに仕事がアレンジできると思えば、商業コンサルの

 仕事ってメチャ面白いのと違うか」(何でここだけ関西弁なの?)

 私は出張帰りの飛行機や新幹線の中で、よくこんなことを思ってニヤついて

 いました。

 ただ、良いことばかりはそう長くは続きませんでした。

 この商業集積法という法律は元々、時限立法なので時の経過とともに

 だんだんと廃れてきてしまうのです。

 この法律も施行から5年くらいも立つとクライアントである自治体から、

 見向きも去れず、ほとんど案件が出ないようになってしまったのです。


■新しい弾(案件)がなければコンサルの仕事は当然、頭打ちになります。

 私は当時、だんだん仕事をして行く意味が見出せなくなってきました。

 ちょうどそんな時、決定的な事件が私の案件で起こったのでした。

 この続きは次回のメルマガで。

 しかし、今年の夏は本当に暑い。早く秋風が吹いてほしいです。

 本日もご愛読いただきありがとうございました。


◇編集後記◇ 
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夏の高校野球は連日、連夜熱戦続きです。「もしドラ」の主人公のようなマネー
ジャーがいれば全国制覇も夢じゃないって。今年も数々のドラマが生まれるこ
とでしょうが、2000余校の頂点に立つのは果たしてどこでしょうか。
このメルマガが配信される頃にはだいたい決まっているのでしょうか?
ガンバレ!高校球児たち。
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