━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━vol.00119━2011.2.23━
■間違いだらけの資格取得術 ~メルマガ編~□    
◇第119号「司法試験23回目で合格した人の本を読んで」
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■毎日、寒い日が続いています。

 今年は大雪の年で、東北や日本海側の豪雪地帯では雪降ろしがたいへん

 らしいですね。

 でも、春の気配はもうすぐそこに来ています。桜の開花が待ち遠しい

 季節です。皆さん、お元気でしょうか。

 資格コンサルタントの末木紳也です。

■先日、NHKの森三中が司会をしている「ドラクロア」という番組を

 何気なく見ていると、司法試験に二十年以上挑戦し続け、な何と

 二十三回目で遂に、合格したという人の特集をやっていました。

 おそらく、この中にもご覧になった方もいるでしょうか?

 私も興味があったので調べてみると、

「苦節23年、夢の弁護士になりました」(いそっぷ社 神山昌子著)と

 いう本が出版されていることがわかりました。


■それで、私も早々に読ませて頂きました。

 ストーリーは大卒後商社に勤務していた著者が結婚し四ヶ月で離婚し、

 シングルマザーになった後、女手一つで働きながらお子さんを育てながら、

 司法試験合格を目指すという、世間にはそう滅多にないような話です。

 途中、お子さんが学校で苛めにあったり、著者のお母さんが認知症を

 発病し、そのお母さんが試験直前に死去されたりしたのですが、大人に

 なった息子さんが試験を受けることを諦めるなと言って励まし、最後は

 合格するという感動的なストーリー仕上がっていました。 


■私にも経験があるのですが、確かに資格試験に真面目に取り組んでいると

 つくづく仕事が邪魔になってしまうことがありますよね。

 著者が言うように「時間がない。仕事なんか気にせず、思いっきり勉強

 だけしたい」という気持ちは、当時の私の気持ちを代弁しているようで

 胸に沁みてきました。

 司法試験と比べるのはおこがましいですが、診断士程度の試験でも真面目に

 やればやるほどもっと勉強をやり込みたくなる気持ちは私も同じでした。

 
■結局、働きながら資格試験を目指している人の共通の悩みとはやはり、

「勉強時間の確保」ということに集約されてしまうのでしようか。

 家庭があったり、働きながら勉強をしてれば家庭や仕事がどうしても

 ブレーキになってしまうことがあります。

 だからある時、ふと気がつけばあっという間に十年、二十年という時間が

 一瞬にして過ぎ去っている(浦島太郎感覚)という感じでしょうか。


■これはあくまで私の感覚なのですが、著者は元々潜在能力が高い人なので、

 勉強だけに集中、専念できる環境があれば、四、五回程度の受験で合格

 していてもおかしくなかったかもしれません。

 合格までの時間は個人の能力以上に受験環境にもよりますから。

 私の友人でも税理士や診断士に十年近く掛けて合格した人がいます。

 彼らも私から見ると、けっして能力が低い訳ではありません。ただ、

 おそらく、資格試験と仕事の両立が難しかったのかと推察されます。


■この著者の場合、二十年以上かかっても初志貫徹して司法試験に合格し、

 弁護士になれたのですから、世間的に見れば一応成功したと言えるので

 しょう。

 ご本人もテレビでは「絶対に諦めない。諦めたら試験を目指していた

 自分を否定することになってしまうから」と仰ってしました。

 それでも、私はやはりこの人の失った二十年はさぞ大きかったのではと

 考えてしまうもう一人の自分がいるのです。

 
■私もたかだか診断士程度の試験に丸三年も費やしてしまいました。その

 時間がムダだったとはけっして思っていません。でも、私は資格試験と

 引替えに何か大切なものを失ってしまったという意識や感覚は今でも

 あります。

 私の場合は20代から30代に掛けての貴重な3年でした。

 著者の場合は30代、40代の二十数年を司法試験だけに捧げてきた

 ように私には感じるのです。

 これは、後々人生の大きな悔いや穴にはならないのでしょうか。


■もちろん、考え方や感じ方は人それぞれだと思います。

 たとえ何十年掛かっても資格は取りさえすれば結果オーライと考える人も

 いるでしょう。

 でも、私はどんな資格でも一つの資格で五年以上掛けるの得策ではないと

 思います。

 たとえ最難関の司法試験でも会計士でも税理士、司法書士でもできれば

 一回で悪くとも二回で、最悪の場合でも三回までの試験で合格してもらい

 たいというのが、全ての資格試験を目指す人への私の希望なのです。

 本日もご愛読いただきありがとうございました。

◇編集後記◇ 
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相撲協会が今、たいへんなことになっていますね。春場所が中止どころか存続の
危機にもなっています。私はじつは子供の頃、相撲が大好きで「相撲」という
雑誌に投稿して何度か掲載されたこともあるほどの相撲ファンでした。
私が子供の頃は大鵬、玉の海、北の富士という絵になる力士がいて、八百長とか
は考えても見ませんでしたね。もっとも、小学生の頃からこれは八百長だと考え
て見ていたら小生意気なガキなんでしょうが、日本の国技である相撲は今後、
どこ行ってしまうのでしょうか興味が尽きませんね。大相撲よ永遠に!
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