━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━vol.00157━2014.3.19━
■間違いだらけの資格取得術 ~メルマガ編~□
◇第157号「コンサルタントの世界にもある非常識」
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■3月になりました。
じつは私は花粉症です。それも重度の。
だから、この時期は本当に辛いです。
くしゃみ、鼻水鼻づまり、目は痒い、体はだるい、これが延々と、
ゴールデンウイークまで続きます。まあ、生き地獄です。
■ところで、今世間では全聾の作曲家のゴーストライター問題と
生物学の常識を覆す、STAP細胞の論文の話で持ち切りです。
ゴーストライターの方は結構、わかりやすい。
誰が見てもやっていたんだし、本人だって認めているんだから。
ただ、世間の目はやっていたかどうかよりも好奇心の方が多そうです。
名誉毀損で訴えるそうですが、完全バトル、泥仕合化しています(笑)
■しかし、STAP細胞の方は少しわかりにくい。
本人に流用や捏造する意思があったのか、たまたまなのかよくわからない。
私は研究者ではないので彼女の気持ちはよくわからないのですが、
私は商業コンサルタント時代、よく似たような経験をしたことをふと
思い出しました。
(初めにお断りしていますが、意図は全然違います)
■私の会社は街づくりや新たな商業集積(ショッピングセンター)などの
可能性を調査し、構想やコンサルティングなどを手掛けていました。
国が出資して関係でクライアントのほぼ100%は地方自治体です。
コンサルとして、地方の市や町のビジョンを請け負うのです。
駆け出しの頃、私は九州のある市のビジョン作りの担当になりました。
■その市はかつては炭鉱の町として有名だったのですが、時代の流れと
ともに人口が減少し続け、若者は流失し、街はしだいに活気を失い、
商店街はゴーストタウンと化していました。
データひとつを取ってみても、人口が激減しているので新たな商業集積
は難しいという結論が容易に導き出されました。
■私はその結果を委員会で正直に発表しました。
(ただし、正直の上にバカがつきますが)
委員会のメンバーは地元の市役所、商工会議所、有識者などからなります。
「この街には新たな商業集積は成り立たちません。大規模なショッピング
センターは諦めて、商店街リニューアルなどコンパクトな街づくりから
地道に街づくりを目指して行きましょう」。
ところが。
私がそのことを言うと、いきなり委員から猛反発を食らったのです。
■「お前はいったい何を考えて仕事をしているんだ!」
「よそ者のお前に何がわかる。俺たちは何十年とこの街で生活しているんだ」
「市の立場をどう考えているんだ!」等々。
今思い出しても、非難されるだけの四面楚歌の情況は恐かったです。
市役所、会議所ならまだしも高名な大学の先生まで敵に回して。
私は当時、コンサルタントとしての経験もさることながら世渡りや
処世術の経験も不足していました。
■結局、会社に帰ってから資料はゼロから作り直し。
市にとって都合のよいデータを四方八方からかき集め、調査報告書を
書き直したことを昨日のことにように憶えています。
でもその時、泣きたくなりましたね。
(どうして、本当のことを書いちゃいけないんだ)
後日談ですが、街の中心商店街にあった地元百貨店は閉店して
いっそうゴーストタウン化が進んでいしまいました。
■ただ、行政サイドにしてみれば、いかに実現不可能な計画でも夢や、
希望がある明るいビジョンの報告書の方がよいに決まっています。
行政のお抱えコンサルタントの仕事はじつはこんな代物が多いです。
都合のいいデータを使って、資料を捏造してでっち上げてしまう。
しかし、同じことを企業向けにやってしまったらたいへんです。
本当はお先真っ暗なのに、
「お宅の会社は新規分野やこのエリアに進出すれば成功間違いなし」
■行政は計画が頓挫してもたいした責任は問われないですが、民間
企業の場合はコンサルタントの報告書の結果次第で死活問題にも
なり兼ねません。
コンサルは良心の呵責に悩まされながらも金をもらうため、
クライアントの意に沿うよう都合のいいデータを使って、きれいな
夢のあるビジョンや報告書をついつい作ってしまうのです。
■STAP細胞のように、成果を認めさせたいがために、論文や報告書に
盗用、流用したり、捏造することも、私のように見えないプレッシャーに
負けて報告書を書き直すことも両方ともよくないことです。
ただ、STAP細胞については、もう一度論文を出してきちんと
それが証明されることを切に願っています。
ガンバレ!理系女!
本日もご愛読いただきありがとうございました。
◇編集後記◇
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先日、コンビニで買物をしていたら袋になんと資格のチラシが入っていました。
コンビニで資格なんてちょっと結びつかない感じですが、今や書店だけでなく
スーパーでも資格のチラシがあります。買物のついでに資格なんて可笑しいで
すが、資格は身近にあることを痛烈に感じます。でもアイス食べながら資格の
ことなんか、誰も考えたくないって(笑)。
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