━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━vol.0024━2005.09.14━
■間違いだらけの資格取得術 〜メルマガ編〜□
◇第24号「弱い者が強い者に勝つ方法」 ◇
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■こんにちは。資格コンサルタントの末木紳也です。
今日は、弱い者が強い者に勝つ方法について話したいと思います。
■ところで、皆さんは子供のころよくケンカをしましたか?
子供の頃は、誰でも一度くらいはケンカをしたことがありますよね。
子供の頃のケンカは動機も単純で、次の日になれば直ぐに一緒に遊んだりで
きます。しかし、大人社会のケンカはもっと陰湿で狡猾です。
例えば、職場の同僚とケンカをするとどうなるか。
ケンカの相手が、陰であなたを誹謗中傷して仲間はずれにする。
また、上司といざかいを起こせばどうなるか。
それが原因で左遷される。明らかに上司の責任なのにミスを部下の自分に責
任転嫁される。
まあ、一口にケンカといってもいろいろな手法がありますね。気に入らない
相手なら会議とかでわざと無視したり、それとなくやり込めることもできます。
こんなことは、会社ではワリと日常茶飯事なことです。
大人社会のケンカと子供のケンカと絶対的な違いは、大人のケンカはやり方
が非常に巧妙な点です。
■それでは、あなたが絶対ケンカに負けない方法を一つ教えましょうか?
それは、あなたが自分より弱い奴とケンカをすることです。これは何も体が
小さいとか弱そうだとかではありません。あなたより弱い立場の奴を徹底的
に攻撃するのです。役職が下だとか、仕事の要領が悪いとか、年齢は上だが
中途入社だとか、協調性がなく社内で孤立しているとか、探せば相手にはい
ろいろな弱点があります。そこを徹底的に攻撃するのです。
そうすれば、絶対に勝てますよ。
弱い者がターゲットなら、あなたの周りも喜んで加勢してくれる筈です。
実際、企業の間でも弱小企業を叩くやり方は一般的によく使われている手法
の一つです。
☆但し、あなたが正々堂々と戦いを挑み勝利を勝ち取りたいのならば、こうい
う方法はあまりオススメできません。
明らかに自分より立場の弱い者を、優越的な立場を利用して挑発しケンカを
仕掛けるのは卑怯者のやることです。
(残念なことですが、サラリーマン同士のケンカにはこのパターンが多い)。
会社で生き残るためには、一概に悪いと言えない状況もあるのですが、少な
くとも勝った方としてもあまり後味は良くないですよね。
■それでは、今日の本題です。弱い者が正当な方法で強い者に勝負を挑んで
勝つ方法はあるのでしょうか?
一緒に考えてください。
例えば、今ここで象とネズミが一対一で戦う状況を想定してください。
同じ土俵で戦うネズミはひとたまりもありません。勝負は一撃で決します。
もっとも、「窮鼠猫を噛む」という諺もありますけれど、あまりにも分が
悪いですよね。ネズミが死ぬ気で戦っても結果は知れています。
★99.99999%の確率でネズミは負けてしまいます。
ならば、少し視点を変えてネズミの土俵で象と戦ったらばどうなのでしょうか?
ネズミの土俵(ここでは極めて小さい市場)を想定してください。
象は体が大きいがために容易に市場に参入できません。また、機動力ではネ
ズミが優ります。小さな市場では、スピードで象よりもネズミが優ります。
よくいわれるニッチ市場(スキマ市場)とはこのようなケースを指します。
☆もし、どうしてもイメージが湧かないならば、
子供の頃おとぎ話の中で、一寸法師が鬼の胃の中で針で大暴れして鬼に決定
的なダメージを与えた場面を思い出してください。
厳密に言うとニッチ戦略とはイコールではないのですが、こんなイメージでも、
イメージを持つことって結構大切なことなんですよ。
このような市場で、勝利を収めている中小企業は巷にもたくさんあります。
自分が戦う市場をよく見極めて成功している事例です。
■しかし、かつて堂々と王者に戦いを挑んで勝利したケースがあるんです。
有名なアサヒビールとキリンビールの戦いです。
1985年当時、キリンビールのビール業界に占めるシェアは約70%。
ビール業界は1強3弱の時代でした。
キリン一人勝ちをサッポロビール、アサヒビール、サントリーが並んで追う展
開です。キリンVSその他の3弱ビール会社という図式でした。
アサヒビールはビール会社のなかでも最も冴えない会社でした。
王者キリンに立ち向かうアサヒは、当時まだ未知なるドライ市場に目を付けます。
アサヒビールはスーパードライのヒットでそれまでのシェアを一発でひっくり
返しました。それは、まさに「一発逆転」のシナリオどおりでした。
☆私ごとで恐縮ですが、私は当時キリンビールの親戚のような会社にいました。
ですから、このアサヒビールの快挙は立場上喜んではいけなかったのですが、
このときは敵ながら胸がすくような快感を感じてしまいました。
今やアサヒとキリンのビール業界のシェアは拮抗しています。
■これは、アサヒに十分な資金や研究開発力があったためにできた快挙ですが、
私たちはこのような大企業並みに資金力や研究開発力を持っていません。
ですから、相手を自分の戦いやすい土俵に引きずりこむことが必要になって
くるのです。相手の土俵ではなくて、自分の戦いやすい土俵で勝負するのです。
税理士資格を取ったからといって、開業したとしても競合が厳しく容易には市
場に参入できません。ですから、他のどこか別の市場を見つけるのです。
隙間市場はいつの時代でも必ずあります。
一例を挙げれば税理士ならばクライアントを日本企業に限定しなくてもよいの
です。さらに、日本という市場にも拘らなくてもよい。日本の税法に精通して
海外で活躍してもよいのです。
あなたが自分で考えて、有利に戦いやすい環境で勝負すればよいことです。
■弱い者が強い者に勝つ戦略はニッチ市場だけではないのですが、これはまたの
機会に説明したいと思います。
それでは、あなたの大きな力(?)で目の前の敵を見事に転がしてください。
本日もご購読ありがとうございました。
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☆今日のワンポイントアドバイス☆
■ビジネスはケンカではない。ビジネスには自分のイメージを持つことが大切。
■弱者が強者に勝つ方法の一つは、ニッチ(隙間)市場を見つけ、相手を狭い
市場に引きずり込み、自分の土俵で勝負すること。
■相手が強いといって最初から諦めないこと。強者にも探せば必ず弱点がある。
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□資格に対する考え方が少しは広がりましたか?
次回は「資格士業もダンピングの時代?」をテーマにお送りいたします。
お楽しみに!
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◇編集後記◇
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