━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━vol.0033━2005.11.16━
■間違いだらけの資格取得術 〜メルマガ編〜□        
◇第33号 「インターネットでは解決できぬこと」 ◇
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■こんにちは。資格コンサルタントの末木紳也です。


■今日は、インターネットでは解決できぬことをテーマにお話したいと思います。
 現代は誰でもパソコンを持っている時代、いつでも、どこでも、簡単に情報を
 引き出すことが可能です。


■かくいう私もインターネットには随分とお世話になっています。
 例えば、本を書く際も、瞬時にして欲しい情報を得られるのですから、本当
 に助かっています。 
 確かに、インターネットで時間的距離、心理的距離は格段に縮まりました。
 理論上資格士業においても、九州や沖縄のクライアントが東京の行政書士に
 仕事を依頼することも可能です。


■でも、だからといって、資格士業において全国ネットで仕事が受注できると
 ストレートに解釈してよいものでしょうか?
 私の辞書では資格士業とは、別名地域密着産業と理解しています。
 資格士業にとって、何よりもクライアントと膝を交えて話すことが一番大切
 なことだからです。
 事務代行業なら、ホームページで見て電話とファックスで遣り取りをすること
 で十分です。しかし、これって結構キケンなことです。
 

■単に事務的に仕事をこなしていくと、だんだん相手の顔が見えなくなってくる
 のです。
 もしあなたならば、相手の顔を一度も見たことがないような人に何度も仕事を
 依頼しようとしますか?

 インターネット社会は、必ずしも資格士業者には追い風にはならないのです。
 あなたが資格士業オンリーで行きたいと思っているのならば、クライアントに
 は何度も会っておいた方がよいのです。何度も会えば、信頼関係を築きつつ、
 固定客になってもらえることもあります。
 ネットに頼りすぎるのは、実は非常にキケンなことです。 



■話は変わりますが、私は3年前まで北陸のある地方都市に住んでいました。
 その際、仕事が自分の本来のやりたい仕事ではなかったので、手始めに本でも
 書こうと思い立ちました。
 それにはまず、資料収集が大切です。
 
 土日休日はフルに電話、ファックス、インターネット等ありとあらゆる情報
 機器を使って資料集めに走りました。
 暫くして、私の元にはさまざまな資料が集まりました。
 各種パンフレット、データ、業界関係の本等々。
 しかし、私はその時、私が集めた資料に重大な欠点があることに気が付いた
 のです。
 私が集めているのは、全てが既存の情報。要は、誰でも知っている情報だった
 のです。こんなもので、新しく本なんか書くことはできませんよ。


■私たちがインターネットで探せ、調べられる情報とは実は誰でも知っている
 容易に手に入る情報ばかりです。
 私には、生きたオリジナルな情報が必要だったのです。
 
 私が得た結論はこうです。
 
 「生きた情報を得るためには、実際自分で現場に行くしかない」

 逆に言えば、生きた情報は現場に行かなければ手に入らないのです。
 黙って待っていても誰からも何処からも提供されません。
 かつて、「コンサルタントには現場の経験は欠かせない」とお話したことが
 あります。実は、これと同じことなのです。
 現場に出向くと、ネットでは得られない知識や経験が手に入るのです。
 机の上で、インターネットを眺めているだけでは良い仕事はできないのです。



■余談ですが、本を出す場合、地方にいる人は絶対的に不利なことがあります。
 
 それは、地方には出版社がないということ。

 日本のそれも大部分の出版社は東京に集中しています。ですから、将来あなたが
 本を出版しようと思ったら、迷わず東京に行かねばなりません。
 出版社との打ち合わせは数十回にも及びますので、時間と交通費が持ちません。
 残念ながら、大阪や名古屋でも不可能だと思います。
 出版に関する限り、東京都その他の都市の差は歴然です。
 東京には、今でもビジネスを始めるには大きなアドバンテージがあります。
 
 私など、本が出したいがために地元(神奈川県)に戻ったくらいですから。
 

■社会がインターネットで便利になったことは否定しませんが、物理的な距離は
 昔とちっとも変わりません。むしろ広がっているかもしれません。
 自分を宣伝するには、良いツールであるインターネットも、使い方を誤ると
 必ずしも良い結果を生まないこともあるのです。

 本日もご購読ありがとうございました。
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 ☆今日のワンポイントアドバイス☆

 ■資格士業は基本的に地域密着、地域限定産業と心得るべし。

 ■現場重視の考え方は資格士業でもコンサルタント業でも同じ。

 ■インターネットに過度の期待をかけることは禁物である。ビジネスツールの
  一つである。
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 □資格に対する考え方が少しは広がりましたか?
 次回は「週末起業について思うこと」をテーマにお送りいたします。
 お楽しみに!
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◇編集後記◇
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■発行者 「■間違いだらけの資格取得術 〜メルマガ編〜□」末木 紳也
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