━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━vol.0038━2005.12.21━
■間違いだらけの資格取得術 〜メルマガ編〜□        
◇第38号 「私の出版戦略その3」 ◇
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■こんにちは。資格コンサルタントの末木紳也です。
 
 今日は、「私の出版戦略その3」とし先週の続きのお話をしたいと思います。 


■元々出版のために、資料を長期間に渡り細々と収集していたため、原稿は
 僅か50日で一気に書き上げることができたのですが、私の本当の苦労は
 それから始まりました。

 手始めに、ビジネス書の出版を扱っている出版社20社程度にアポを取って、
 全ての出版社に原稿を送ってみました。
 ほとんどの出版社は、ムリとか返事すらくれないことも多かったのですが、
 後日、5〜6社から電話がありました。
 
 N社書籍編集担当

 「出版するならば、それなりに費用が掛かりますがどうされますか?」

 素人だった私は、恐る恐る一体どれくらい費用が掛かるのか聞いたところ、
 
 「まあ、業界の相場として一本ですね」と言われました。

 ところで、皆さんは一本と聞いていどれぐらいの金額を想像しましたか?

 私の予想では皆さんは、一本100万円と思われたのではないでしょうか?
 
 それが、ななんと驚くなかれ一本は、★1000万円なのです。
 
 目の玉が飛び出ましたよ。1000万円あれば、車5台買えますもんね。
 一気に冷めてしまった私は、話しをそこで打ち切りました。


■商業出版ではない一般的なカスタマー出版の場合、ビジネス業界で有名な
 D社やN社、T社、P社当たりはそのくらい掛かるのが常識だそうです。

 もっとも、会社などが本を出版する場合、ネームバリューのあるD社から
 本を出しているというだけで結構な信用が付きますからね。
 個人では出せないカネでも、会社なら思いのほか安いのかもしれません。
 ちなみに、公認会計士などでたとえ1000万円近く支払っても、セミナー
 などや箔付けのために、このようなビジネス書専門の有名出版社から出す人
 もいるらしいですよ。


■しかし、会社を辞めたばかりの私にそんなカネはある筈ありません。
 ここで、出版形態を整理した説明しますと、
 そもそも出版形態は大きく分けて3つに分かれます。

 1.商業出版   

 原則費用は、全額出版社持ち。著者は印税といって、本の定価の数%〜10%
 程度を実売に比例して受け取ることができる。   

   たとえば、定価1,000円の本が1万部売れたとして、印税5%の場合、        
          1,000円×1万部×0.05=50万円となります。
   
   簡単に言えば、これが著者と取り分となります。


 2.協同出版

 原則費用は著者が負担します。新聞の掲載などの宣伝広告、販促は出版社が請け負う
 ものです。カスタマー出版などという場合もあります。
 
  特徴は、本を書いているという箔付けにはなるが、製作費用回収が困難な点です。


 3.自費出版

 費用は全額著者負担。宣伝広告、販促一切なし。書店への流通もほとんどしません。
 

  自費出版で怖ろしい点は、基本的に印刷部全てを著者が買い上げなくてならない
  ことです。
 
 ★当たり前の話ですが、5,000部刷りましたので、全部これあなたにあげるからと
  いわれても全然嬉しくないですよね。

 と、大きく分けて3つの方式があります。


■一般的に、本を出そうとする場合、普通の人は1の商業出版を狙います。
 当然ですよね。費用負担などのリスクがないですから。
 
 でも、いきなり冷水を浴びせるようで申し訳ないのですが、これは素人の場合
 ほぼ不可能です。
 現実は企画が通るのは1%にも満たない。1000作に3つあればいいほうで
 しょう。持ち込み原稿が通るのは千三つの世界です。
 ですから、商業出版を狙ってトライし続けるだけでも数年と10年と時が立っ
 ていってしまいます。10年も立てばアイデアもすっかり古くなり、価値のな
 い、色褪せた本になっていることも多々あります。
 そのうち、継続する意志がなく「だるいし、やっぱり辞めた」なんて、結局出版
 自体を諦めていく人も多いのです。


■かつて、私はビジネスにはスピードが大切とお話したことがあります。
 たとえ、本の内容がよくても、よいアイデアでも、タイミングを外してしまうと、
 それだけで既に終わってしまうのです。
 スピードやタイミングが大切なのは、ビジネスでも出版も同じなのです。
 特に、ビジネス書の場合はライフサイクルが短く、小説のように今売れている
 本が来年も売れるとは限りません。


■私の話の戻りますが、私も出版にはタイミングが大切だと感じていました。
 2番目の協同出版を提示された出版社は何社かあったのですが、条件面、特に
 費用や出版社の格の点で折り合いが付かず、諦めました。
 気が付けば、原稿を書き上げてから既に半年が過ぎていました。
 焦る気持ちとは裏腹に物事は一向に進捗せず、出版そのものを諦めかけていた
 6月のある日でした。

 ファミレスで何気なく手に取った新聞に、企画出版募集の記事が....

 この続きは来週お送りします。

 本日もご購読ありがとうございました。
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 ☆今日のワンポイントアドバイス☆

 ■出版には金がかかる。時には1000万円近く掛かることもある。

 ■持ち込み企画で、商業出版を狙うのはかなりハードルが高いと覚悟すべし。

 ■本にも寿命がある。ビジネス書の場合は特に短命である。

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 □資格に対する考え方が少しは広がりましたか?
 次回は「私の出版戦略その4」をテーマにお送りいたします。
 お楽しみに!
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◇編集後記◇
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■発行者 「■間違いだらけの資格取得術 〜メルマガ編〜□」末木 紳也
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