◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━vol.0053━━2007.6.20 ━━
■間違いだらけの資格取得術 〜メルマガ編〜□        
◇第53号 「なぜ本はなぜ売れるのか」◇
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■こんにちは。資格コンサルタントの末木紳也です。
 
 いよいよ日本列島も梅雨に入り鬱陶しい季節に突入しましたが、如何お過ごし

 でしょうか?

 今年は梅雨入りが遅かったらしく、元々夏が大の苦手の私にはラッキーでした。



 
■ところで、私は週に3〜4回は書店に行きます。

 書店に行く最大の理由は、ビジネスに関する最新のネタが集まる場所だからです。

 最近、書店のビジネスコーナーに行くとふと気が付くことがありました。
 
 それは、「なんか最近のビジネス書ってタイトルが似通った感じのものが多いな」
 ということです。 



■特に目立つのが、「○○はなぜ〜なのか」といういわゆる「なぜ本」の氾濫です。

 皆さんもご存知のように、「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」は150万部超の
 大ベストセラーでした。


 その後も、「なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?」

      「若者はなぜ3年で辞めるのか?」

 最近では、「島田紳助はなぜ好きな事をして数十億円稼ぐのか」等々

 極端な話、「なぜ本」のオンパレードです。
 
 ビジネス書の10冊に一冊くらいは、ある決まったパターンなのに気がつきます。
 



■ビジネス書のタイトルは、一種のトレンドといっても良いのでしょうが、

 「なぜ本」以外にも「○○と□□はどちらが儲かるか」とか
         
          「あなたの△△が〜しない理由」
         
          「すご〜い○○」等

 今、売れている本のタイトルには一つの定石があるような感じがします。

 でも裏を返せば、ビジネス書にとってタイトルはそれほど重要なものなのです。



■某出版社のある編集長から聞いた話ですと、ビジネス書が売れるか売れないかは
 タイトルで7〜8割決まってしまうそうです。
 
 もっとも、そもそも内容がスカじゃ話にならないでしょうが、内容が良くとも
 タイトルが今イチだと売れる本も売れないそうです。

 私自身は個人的には、こういう風潮は何か読者に媚を売っているようで嫌いですが、
 タイトル一つで、本の売上に大きな差が出るのなら仕方がないかもしれませんね。

 

■しかし、なぜ本が売れているのは確固たる理由があるのでしょうか?
 
 たとえば、 
「なぜ本」を読めば、求めていた答えが明確になるとか、わかりやすいとか。

 確かに、 
「なぜ本」は世の中の仕組みを、極めてシンプルには説明してくれそうです。
 
 出版社は、
 大部分の人にとって当たり前で常識的なことでも、わざわざ「なぜ」を使って問題を
 提起しさえすれば、「なぜ本」がスーパーマジックのように物事を解決してくれると
 でも考えているのでしょうか?

 本を作る段階から何か空しさも感じますが、
 確かに、本屋でいきなり「なぜ」と問われると、一生懸命その答えを探している自分
 に気付いたりしてしまうことがあります。



■「なぜ○○は〜なのか」の法則を使えば、日常生活のどんな些細なことでも一冊の本
  に仕上がってしまいます。

  たとえば、私なら、

 「オバサンたちはなぜ韓流スターを追いかけたがるのか?」とか、

 「ジャニーズ系はなぜイケメンばかりなのか」とか
  (当たり前か! 今更本にするようなことじゃないか)  

 「マグロはなぜ大間々産が美味いのか」とか
 

  私のような素人でも、あっという間に3冊くらいネタが出来てしまいます。

 「なぜ本」はまさしく、現代のビジネス書の打ち出の小槌か魔法の杖ようですね。



■でも、こういう姑息な手段で本を作ろうと考える出版社が多いのはやはり由々しき
 事態だと考えます。

 「なぜ本」は売れそうだ。だから作ろうじゃ何のポリシーも感じられません。
 
 内容よりもタイトル重視なら、  
 
「読者をなぜ本のタイトルだけで吊り上げようとしているだけじゃないか」なんて
 思ってしまいます。(個人的感情や負け惜しみも多分にあります)。




■ベストセラーを狙う出版社は、その本を出版する前から勝負を掛けるといいます。

 全て、本を「売ること」だけを念頭に一冊の本を作り上げるといいます。
 
 売ろうと思っている本は、タイトルや装丁からして力の入れ方が違います。
 
 まあ、これが出版社のマーケティングということになるのでしょうが、戦略的に
 作られた本には、確かに並みの本にはないパワーが感じられますね。

 本から発せられる独特なメラメラとした「オーラ」のようなものが感じられます。


 また、
 著者がそこそこ有名な人ならば、タイトルがOKならある程度売れる本になります。

 素人には哀しい話ですが、これが出版の現実の世界です。



■全ての資格士業者にとって自分の本を出版することは夢であり、目標でもあります。
 
 こんな時代に、無名の資格士業者がいきなりベストセラーと出せることは至難の業で
 す。
 しかし、もし一冊でもベストセラーを出すことができれば、確実に人生が変わること
 は間違いないことでもあるのです。




 本日もご購読ありがとうございました。

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◇編集後記◇
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 最近、読んだ本で面白かった本を紹介します。
 
 「発信力 頭のいい人のサバイバル術」樋口裕一著(文春新書) 
 
 ご存知、「小論文の神様」樋口先生の本です。現代の日本人について、いかに
 発信力が必要なのかを分かりやすく書かれています。サラリーマン以外にも
 読めば参考になることたくさんあります。
 
 連絡先  ⇒ info@shikaku-21.com
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■発行者 「■間違いだらけの資格取得術 〜メルマガ編〜□」末木 紳也
  発行者Webサイト: http://www.shikaku-21.com

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