━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━vol.0066━━2008.5.14━
■間違いだらけの資格取得術 〜メルマガ編〜□
◇第66号「ダブルライセンスより大切なことがある?」◇
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■風薫る5月になりました。
街を歩いていても緑が眩しいほどの爽やかな季節です。
皆様、いかがお過ごしでしょうか?
資格コンサルタントの末木紳也です。
■今日はあまり気分が乗らないのですが、ダブルライセンスについて少し
話をさせていただきたいと思います。
じつは、私は昔から再三述べていますように基本的にダブルライセンス
否定論者です。
ダブルライセンスが嫌いなのですからその上のトリプルライセンス以上
は言わずもがなです。
そんな人間の話、なんかまともには聞こうとは思いませんか?
■ところで以前、ファイナンシャルプランナーの話で2級技能士を取得すると
もれなくAFPに登録できるというお話をしたことがあります。
憶えていますか?また、
公認会計士は登録さえすれば税理士業務も可能で、税理士も登録さえすれば
行政書士に登録できる。これらはもう資格業界では当たり前の常識ですね。
黙っていても貰えるような資格なら私も大歓迎です。敢えて、ダブルライセンス
を否定するつもりはありません。
実際、地方都市では会計士資格を取得しても税理士として独立してい人も多々
います。大企業が少ない地方都市では業務の中心が税理士業務になることは、
やむを得ない、ある意味当然なことと思います。
■私が嫌いなダブルライセンスやトリプルライセンスはこの限りではありません。
敢えて言うなら、苦しみながら他の資格を取得に行くような行為です。
例えば、
行政書士取得後、中小企業診断士や社会保険労務士を目指す、宅建と行政書士を
同年度に取得したりするケースなんかがそうです。
■もっとも次のケースのように、ダブルやトリプルがリスクヘッジの機能を果たす場合
もあります。
旧司法試験受験者などは、取りあえず宅建や行政書士を取得して、次に司法書士を
目指し、最終目標で司法試験目指すといった人は結構いたようです。
上手く行けば、ホップ・ステップ・ジャンプで司法試験をゲットできる。
行政書士 → 司法書士 → 司法試験
(ホップ) (ステップ) (ジャンプ)
万が一、司法書士に落ちても行政書士資格はある。司法試験に通らなくても司法書士
には合格している。これなら確かに心の安定は得られやすいですね。
■資格スクールに言わせると、こういうのをステップアップやキャリアアップという
らしいのですが私なら絶対イヤですね。たとえ勧められても目指したくはないです。
最終合格までいったい何年掛かるかわからないし、こんなものに人生を賭けたくは
ないです。
そもそも行政書士を目指した人は、その資格で何かやりたいことがあった筈です。
それなのに、資格取得後すぐに異なる資格を目指せる人とはそもそも何もビジョン
がなかった人と考えられませんか。受験科目で被る部分はあるかに思いますが。
■行政書士と診断士、社労士を併せ持てばこの先いいことがあるかもしれません。
しかし、いくつ資格を持っていても使えない人は使えないのではないかなとも
思います。資格ホルダーや資格マニアの典型的なタイプはこれです。
話がどんどん脱線して行くので戻しますが、資格スクールに勧められたままに
ダブルライセンス、トリプルライセンスを目指すのは時間のムダ使いです。
■あなたには資格を目指す前にもっと好きなことや特技がなかったのでしょうか?
たとえば、語学が好きだったとか。
ある司法書士さんに聞いた話ですが、その先生は元々英語が得意でいつか語学
を仕事に生かしたいと考えていたそうです。司法書士取得後は、得意の語学を
生かし外国企業専門の渉外司法書士としてスタートしたそうです。
司法書士業界で語学に長けた方は思いのほか多くはないらしいです。
結果、普通の司法書士と差別化できて今は大成功しているそうです。
■ある関西の税理士は独立した当初、食えなくてたいへん困っていたそうです。
仕事もなく、毎日、毎日趣味のパチンコに嵌る始末。
その日も朝から近所のパチンコ屋に通って無心で玉を弾いていたそうです。
ある時、この税理士は不思議なことに気がつきました。
その気付きとは、このパチンコ屋の経営者が日本人でなかったことです。
そこで税理士は、このオーナーのパチンコ屋に売り込みにいったそうです。
在日系の企業の代表的な業種とはパチンコ屋や焼き肉屋、食料品店等です。
■そのパチンコ屋をクライアントにすることに成功した税理士は、オーナーから
同胞の経営するパチンコ店や焼肉屋を、一店また一店と紹介してもらったそう
です。
暫くして、そのエリアの大部分のパチンコ屋や焼肉屋はその税理士のクライア
ントにしてしまったそうです。
別にハングル語が上手く喋れたからクライアントを獲得できた訳ではないで
しょうが、趣味のパチンコ好きが高じて、結果クライアント獲得に繋がったの
です。その閃きと熱意には脱帽です。
■結論から言いいますと、ダブルライセンスとは敢えて資格にだけ求めるもの
だけではないのです。
前述の司法書士のケースのように元々好きだった語学に求めてもよいのです。
税理士のように趣味のパチンコがきっかけで仕事をもらえることさえあるの
です。だから、自分の価値を高められるものなら、
必ずしも資格だけではなく、あなたの趣味や特技にそれを求めてもよいのです。
あなた自身の強烈な売りがあれば、ビジネスは成功しやすくなること間違いなし
です。
「芸は身を助ける」は資格士業にも当てはまります。
「今更もう遅えよ」と諦めずにもう一度、自分自身の棚卸しをしてみましょう。
本日もご愛読ありがとうございました。
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◇編集後記◇
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日本百名山をやっています。
先週は今年初めての登山で、日光白根山に登頂しました。雪はまだ少し残っていまし
たが展望はバッチリでした。新緑の日光を十二分に楽しみました。これからの季節、
山好きには堪えられないシーズンの到来です。
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